12月に「ダリ生誕100年記念回顧展」に行って来ました。写真は、上野の森美術館の壁に描かれたダリの顔です。サルバドール・ダリは、シュールレアリズムの巨匠として有名ですが、コメディアン「爆笑問題(太田光)」がダリに扮して「私はダリでしょう」という駄洒落を言うCMが結構なボリュームで流れていたのでダリの風貌だけは頭に残っている人も多いのではないかと思います。
私がなんとなくダリが気になるのは、中学生の時に、授業ではまだ教えてくれなかった「相対性理論」や「不確定性原理」を簡単な挿絵でわかった気にさせてくれた科学書の文庫本ブルーバックスのシリーズの表紙絵で何度かダリの絵を見ていたせいだと思います。「ブルーバックス」で検索してみたところ、”タイムマシンの話―超光速粒子とメタ相対論”で「記憶の固執」の絵が使われていたのを思い出しました。
今回、ダリ生誕100年記念ということで、結構な点数の絵が展示されていましたが、特に印象に残った絵は下記の5作品でした。………<続きを読む>………
■■■ 今回の展示会で初めて知った絵 ■■■
●2人のジプシーの少年 Two Gypsy Lads
ダリには同じ名前の兄がいて、ダリが生まれる9カ月前に死んだということが常に亡くなった兄と比較され、自分のアイデンティティーを確立するために奇妙な行動をとるようになったとのこと。
●映画の脚本・出演 「アンダルシアの犬」 UN CHIEN ANDALOU 1929年
ダリが映画を作っていたのは知りませんでした。15分のシュールレアリズムの無声映画でしたが、映画の冒頭で、女性の目が剃刀で切られるシーンは思わず顔をそむけてしまいました。
■■■ 知っていたが解説を見て奥が深いと感じた絵 ■■■
●家具栄養物の離乳 The Weaning of Furniture-Nutrition
絵に描かれている女性がダリの乳母だとは知りませんでした。
●新人類の誕生を見つめる地政学の子供 Geopoliticus Child Watching the Birth of the New Man
これも昔ブルーバックスの表紙に使われていたものですが、卵から出てこようとしているのがアメリカ大陸なのは気づきませんでした。
●記憶の固執の崩壊
知っていたのは、ブルーバックスの表紙でも使われた「記憶の固執」の方で、これはその「崩壊」。魚の目がほんものでは、すごく赤く光って見えました。今回の展示会のパンフレット写真にも使われた代表作です。
生誕100年記念ダリ回顧展
●1月2日 生誕100年記念ダリ回顧展
1月2日、再び上野へ。この日はダリの回顧展を見るためにやってきました。去年見たいと思っていた美術展で、見られなかったのがダリ展とエッシャー展だったので、年始になんとしても…
アンダルシアの犬 06年247本目
アンダルシアの犬 Un Chien Andalou
1929年 ルイス・ブニュエル 監督 Salvador Daliand Luis Bunuel 脚本Pierre Batcheff 、Simone Mareuil 、Salvador Dali 、Luis Bunuel
生涯2度目の鑑賞。1回目は大昔、高校の頃だったかな? 忘れてしまう程の昔……
インカ・マヤ・アステカ展なかなかよかったです
NHKスペシャル「失われた文明 インカ・マヤ」でさんざん盛り上げた後の上野の国立科学博物館での「インカ・マヤ・アステカ展」でもあり、期待感も大きい反面、子供の頃の夢を壊さないでという不安もありながら、無謀にもお盆の真っ盛りの混雑期の「インカ・マヤ・アステカ展」に行ってきました。…
「叫び」しかしらなかった私が「ユンク展」にも行って「不安」「絶望」も覚えました
上野駅に向かう途中、たまたま中庭がライトアップされていた国立西洋美術館に目が行き、「ユンク展」が1月6日までだというので、閉館の20時まで後45分でしたが思い切って寄ってみました。…