インターネット動画広告(オンラインビデオ広告)市場規模の日米比較

Onlinevideomarket1_4 7月に日米で興味深い動画広告に関する2つの調査レポートが出ましたので、これらを2つ組み合わせて、今後の日本の動画広告市場の伸びを予想してみました。
 米国 eMarketer が7月25日に発表した"Fifty Percent of US Population will Watch Online Video in 2008"というレポートでは、タイトルの通り「2008年には米国人口の半分がインターネットで動画を見る」という内容と、2001年~2011年のインターネット動画広告の市場規模推定値と予測が掲載されており、2011年には43億ドルにまで成長するとしています。
 一方、日本のインターネット広告推進協議会(JIAA)が7月13日に発表した"2006年における「インターネットCM」の市場規模について"というレポートでは、JIAA会員社の広告媒体費から推定された2004年~2006年のインターネット動画広告市場規模が掲載されており、2006年は50億円強と推定しています。上のグラフは単純に2004年~2006年の日米それぞれの市場規模データを重ねたものです(1ドル120円換算)。 ………<続きを読む>………

Onlinevideomarket2  次に、米国インターネット広告業界団体のIAB ( Interactive Advertising Bureau ) が発表しているインターネット広告市場全体規模に対するインターネット動画広告市場のシェアを推定し(2004年で1.4%、2006年で2.4%)、同様に電通の「日本の広告費」から見たインターネット動画広告市場規模のシェアを推定した(2006年で1.4%)。これらの結果から日本の動画広告市場の伸び率は2年遅れで米国に追従するという仮説を立て、電通総研の「2007年~2011年のインターネット広告費に関する試算」も利用し、先々も含めグラフ化したものが下のグラフです(スケールがずいぶん違うので2軸グラフにしているので注意してください)。この推定では、2011年の日本のインターネット動画広告市場規模は800億円弱ということになります。

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インターネット動画広告(オンラインビデオ広告)市場規模の日米比較 への10件のフィードバック

  1. デジタルな広告たち のコメント:

    インターネット広告市場規模、2011年には7500億円を超える規模に拡大

    4/16に電通総研から、「2007年~2011年のインターネット広告費に関する試算」が発表されました。前回の電通総研の発表から2年ぶりの発表となります。今回の発表では2011年のインターネット広告の市場規模は7500億円で、昨年2006年実績の約2倍という予測になっています。…

  2. デジタルな広告たち のコメント:

    2006年の国内インターネット広告市場規模は前年比3割増で、雑誌広告規模に肉薄

    電通より恒例の「日本の広告費」の発表があり、その中で2006年の国内インターネット広告費が昨年比3割増の3630億円になったことが明らかになりました。4マス媒体の広告費がすべて前年比減(図面参照)の中、インターネット広告だけが3割増で成長しており、翌日の日経新聞でも「ネット広告費 雑誌に肉薄」というタイトルで紹介されていましたが、この勢いが急停止するとは考えにくく、来年には確実に雑誌広告の市場規模を越えると予想されます(未だにマスコミ4媒体という言葉が存在するのが不思議です)。…

  3. デジタルな広告たち のコメント:

    サイバーウィング、行動ターゲティング広告配信サービスCW-BTAを開始、動画CMにも対応

    3月15日に、サーバーウィング社から”行動ターゲティング広告配信基盤サービスを開始~国内初、行動ターゲティング動画CM配信も実用化~”のプレス発表をしました。翌日、日経産業新聞に「サイト利用者の行動判断 広告表示最適に」と見出しで、日刊工業新聞には「視聴者履歴で広告配信」というタイトルで記事掲載されました。…

  4. デジタルな広告たち のコメント:

    汎用で可搬性の高い、サイバーウィング社「動画CM配信サービス iSAS」

    11月2日に、日経産業新聞に「視聴者属性別に動画CM」という見出しでサイバーウィング社の”国内初、大規模「動画CM配信サービス」を実用化”のプレスに対応する記事が掲載されました。プレスでは、ビデオ・ストリーミング・コンテンツに対する、視聴者属性別ターゲティング広告機能がフォーカスされていますが、実際にはこれに加え、プレス本文にあるような、様々なターゲティング広告機能を有するビデオ広告配信サービスです。…

  5. デジタルな広告たち のコメント:

    動画投稿サイトの一覧と機能比較(その2)

    10/9に「動画投稿サイトの一覧と機能比較」をアップしてからも、動画投稿サイトとSNSの領域はますますホットになっています。10/17には excite Dogalog が始まり、11/7には、ソフトバンクが世界に1億2500万人の登録者を抱えるSNSサイト「マイスペース」の日本語版サービスを始めると発表。ということで、今回は、excite Dogalog と、米国版 MySpace での動画投稿に加え、米国では MySpace と提携している Google の動画投稿サービス Google Vid…

  6. デジタルな広告たち のコメント:

    動画投稿サイトの一覧と機能比較

    国内でも、YouTube に続けということで、TV局系のワッチミー!TVや、キャリア系の ClipLife、ネット系本命か?の Ameba Vision など動画投稿サイト関連の話題が騒がしくなってきましたが、中身のそれぞれを比較したような記事がなかったので、実際にそれぞれに動画投稿し比較してみました。仕様レベルは表に記載しましたが、エンコーディング後の画質もそれぞれ違いますが、それについては同じ動画を投稿したものを並べてみるのが一番わかりやすいと思い、やってみました。…

  7. デジタルな広告たち のコメント:

    Video Podcast で毎日、米国メジャーTV局のニュースをチェックしています

    「百聞は一見にしかず」といいますが、Video iPod を購入して1ヶ月半ほど、Video Podcast で米国メジャーTV局ABC,CBS,CNNのニュースをチェックしていると、すごい世の中になったなぁと関心します。日本でも、放送と通信の融合なんかの話がちょろちょろと話題になりますが、海の向こうでは四の五の言わずに、TVニュースの内容を Podcast専用に編集したり、Video iPod用のキャスターを用意したりして、すでに定常的に毎日Video Podcastingをしています。

  8. デジタルな広告たち のコメント:

    「ニコニコ動画」は、古きよき時代の「お茶の間テレビ」の復活か?

    ちょうど安部総理が辞任したニュースで盛り上がっている真っ最中で、ニコニコ動画の政治のコーナーには安部総理の辞任会見の違法アップロード動画に対して、ずばり「これがほんとうの辞任党」という、すばらしく切れのよいコメントに遭遇。…

  9. デジタルな広告たち のコメント:

    動画投稿サイトの一覧と機能比較(その3)

    今年4月に Yahoo!ビデオキャスト、@niftyビデオ共有β、eyeVio が立ち上がり、気にはなっていたのですが、ようやく第3段の動画投稿サイトの比較記事を書くことができました。今回も、前回、前々回と同じ方法・同じ画像を使って機能比較を行ってみました。…

  10. デジタルな広告たち のコメント:

    eMarketer社、今後5年で最も成長率が高いネット広告は「リッチメディア/動画広告」と予測

    米国調査会社 eMarketer による2007年から2012年の米国におけるカテゴリ別のインターネット広告市場予測データを売上額・伸び率・売上シェアの3つでグラフ化してみました。リッチメディア/動画広告の成長率がダントツで高く、今後5年間で4.6倍まで成長すると予想されています。…

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