「デジタル・サイネージ・ジャパン2009」の展示会は想像以上の活力を感じました

 今月から始めました ITmediaオルタナティブ・ブログ「Webマーケティングの進化は続く」の方で は、”デジタル・サイネージとスマート・ユビキタスネット社会”というタイトルで、「デジタル・サイネージ・ジャパン2009」の概要と、基調講演で感じた国策として推進されている「デジタル・サイネージ」を含む「スマート・ユビキタスネット社会実現戦略」について書きましたが、ここでは想像以上に活力を感じた展示会の方についてレポートしたいと思います。
 展示会に来るまでは、「正直なところ、日本の展示会だし、やっぱりデジタル・サイネージのハード中心の展示だろう」と思っていましたが、想定以上に、ソフトウェアやアプリケーションについての展示がたくさんあり、利用に関する真剣な議論が活発にされていると感じました。

1.NTT x docomo "インタラクティブ・デジタル・サイネージ"

DocomoDocomo3 商業施設の中にある「スポーツ・ショップ」という場面設定で、非常によくできたシナリオのデモを行っていました。顧客とディスプレイの距離により内容表現を変更したり、入口にある携帯電話のタッチ式リーダーで顧客属性により提示する内容を変更したり、顧客の侵入方向から駐車場から来た顧客だと推定したら、たくさん荷物を持って帰られるだろうという推定で商品レコメンドするというのも、おもしろいと思いました。
 これとは別に、手のひらをあるゾーンにかざすと、Docomo2_2天井にあるビデオプロジェクターから手のひらに映像を投射する「てのりぽっぷ」というおもしろいデモがありました。ちょっとタイムラグはありますが、子供たちは絶対喜ぶと思いますし、人だかりしそうなものです。これは、DIGITALSIGNAGE PREAWARD2009で入賞したそうですが、このアワードのWebサイトにも、いろいろとおもしろそうなものがあります。

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2.NEC "eye flavor"Nec

 カメラ付きデジタルサイネージの前に立つと、リアルタイムで年齢性別とディスプレイまでの距離と滞留時間を、複数人いっぺんにレポートしてくれるオールインワン型デジタルサイネージボード"eye flavor"の展示をしていましたが、昔から気になっているシステムですが、実物デモを見るとやっぱり感動します。

3.DNP "デジタル・サイネージ・ソリューション"

 横に6つ接続して1つのディスプレイにもなる等身大縦型トール・ビジョンから、FJ DISPLYA社との提携で品揃えが豊富なインストア用の小型サイネージプレイヤーまで、デジタルサイネージソリューションのデパートという感じです。また、「裸眼3D映像」の展示もありましたが、裸眼であそこまで3Dに見えるのは、ちょっとショックでした(長時間見ていると気持ちが悪くなる人がいるかもしれないぐらい不思議な体験です)。

4.三菱電機 "MEETVision-i"

 完成度の高いインタラクティブ・デジタル・サイネージの展示でした。デモではショッピングモール内の飲食店をタッチパネルで選びながら、携帯電話にクーポンを配布するというデモでしたが、非常にこなれた感じがしました。Saika_for_scala_3

5.エヌジーネヌ "Saika for Scala"

 デジタル・サイネージの中の自分がいきなり海賊になっていたりすると、さすがに振り返りますよね。デジタル・サイネージが風景に溶け込むことのないように、また、長らく設置していて意識されなくならないように、そういうシーンで利用できるのが"Saika for Scala"です(Saika=差異化ですかね)。プレステのゲームでもこういうのがあったような感じがしますが、要するにカメラに撮られた自分の映像を使って変身されされることで、「おやっ、ちょっとおもしろいぞ」ということで人が集まってくるようになっています。「広告注目度13.5倍」というパンフレットも目立ちました。

6.オーエス "Vikuiti"Toushindai

 サイネージは四角というイメージですが、Vikuiti は自由な形にカットしたスクリーンへ映像を投射できます。デモでは人の形にくりぬいたスクリーンに、それなりに明るい会場でも、斜め後方から人がしゃべる映像を投射していました。なかなかよくできていました。いろいろな活用がありそうです。映像はコチラ

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「デジタル・サイネージ・ジャパン2009」の展示会は想像以上の活力を感じました への2件のフィードバック

  1. デジタル・サイネージとスマート・ユビキタスネット社会

     先週、幕張で開催されたINTEROP併設の「デジタル・サイネージ・ジャパン20

  2. デジタルな広告たち のコメント:

    ニューヨークのビルボードに自分の顔写真が掲載される!

    2005/12/9~18に米タイム誌が企画した「PERSON OF THE YEAR IN TIMES SQUARE」というWebと街頭大型ディスプレイをうまく活用したキャンペーン企画なのですが、ウェブサイトから写真をアップロードすると、タイムズスクエアのビルボードに、タイム誌の表紙風の体裁になって実際に掲載され、その証拠写真がメールで送られてくるようになっています。ユーザーはもちろん無料で利用でき、クライスラーがスポンサードしています。東京から申し込んでも、実際にニューヨークの街頭に掲載されちゃう…

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